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「おいしさの科学」おいしさを数式で表す試み

神薗 俊一 — 2011/11/27(日) 18:31

表題の興味深い講演会に参加しましたので、レポート致します。
講演された伏木亨教授によると、現代人の質の高い生活の実現には欠かせない「おいしさ」を、
1.生理的なおいしさ
2.食文化のおいしさ
3.情報のおいしさ
4.やみつきになるおいしさ の四つに分類。

世界(日本以外の国)ではかつおやこんぶのダシの味は好まれないそうです。(以外ですが…)
私達は子供の時からダシの美味しさを教えられていたから、だしの心地よさや伝統的な和の美味しさを身につけているそうです。

子供達に小さい時から、インスタントの食品やファストフードばかり食べさせてしまうと日本の食文化も変わってしまうかもしれません…
伏木教授も食の教育のために「おいしさの科学」を伝えて貰いたいと考えているそうです。
 
 
平成23年京都大学 鹿児島講演会

「おいしさの科学」おいしさを数式で表す試み

京都大学農学研究科 伏木 亨 教授

2011年11月26日(土)15:00~17:00
会場 ホテルパレスイン鹿児島
 
おいしさの科学、おいしさを数式で表す試みの講演模様
 
おいしさの重要性

QOLのために(*1):介護食、病院食、給食、Diet
食と健康:低カロリー、糖分・塩分控えめ
食と経済:日本食の世界戦略
食品開発:おいしさは食品の究極の機能
*1、クオリティーオブライフ 〔その人がこれでいいと思えるような生活の質〕

おいしさとはなにか

パラダイムを越えたフィロソフィーレベルの転換

おいしさは食品と人間の関係のなかにある

おいしさ研究の目標

おいしさの普遍的な説明
おいしさの客観的評価
おいしさの定量的評価

人間は口にした食品のおいしさを数秒以内に答えられる

脳内で各要素の統合による総合評価が行われる
脳内の動きを再現するために
おいしさを要素に分解して問う
さらに数学的に再構成する
 
おいしさの要素分解

おいしさは4つに分類される。
生理、文化、情報、本能(報酬)
 
 
1.生理的なおいしさ
スポーツの後にはイオン飲料がおいしい
空腹にまずいものなし
体が要求しているものはおいしい

2.食文化のおいしさ
子供のころからの食習慣に合わないものはマズイ

3.情報のおいしさ
情報がおいしさを左右する
(テレビCMやグルメ雑誌に紹介されたら…)
教わって学ぶ、情報のおいしさ
(赤ワインのおいしさは渋味のバランス:学んで知る)
情報(CM、うわさ、価格、視覚)がおいしいと判断する

4.やみつきになるおいしさ
おいしいものは「脂肪、砂糖、だし」に分かれる
(チョコレート、ケーキ、牛丼、すき焼き、ステーキ、ラーメン、
ギョウザ、天ぷら、フライ、ソフトクリーム、カレー、お吸い物、おでん)
別腹・やみつき・くせになる
やめられない・高度の満足・幸福感
油脂・佐藤・だしには やみつきになる作用がある
(報酬系の快感欲求)
おいしさは欲求と満足のはざまにある
 
まとめとして
条件を一定にするため、1の生理的を除外して考える
(強い生理的欲求によって他のおいしさは無視される)

○食べ慣れた美味しさ (x2)
○情報に影響された美味しさ (x3)
○やみつきになるような美味しさ (x1)

総合的な美味しさ(bは係数)

Y=b1x1+b2x2+b3x3+8.77342

20代大学院生の集団ではあるが
b1=1.73832
b2=1.47517
b3=0.38144

75名の健康な男女(20~79歳)で実験

→食の嗜好を総合的に評価できる方法につながる可能性がある
 
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news4/2011/111126_2.htm
 
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農学研究科 伏木 亨 教授
 (略歴等)
 1953年舞鶴市生まれ。1975年京都大学農学部卒業、同大学院を経て、1994年より京都大学農学研究科食品生物科学専攻教授。2009年から京都大学次世代研究者育成センター長(白眉プロジェクト) を併任。専門は食品・栄養化学。現在の研究テーマは、油脂やダシのおいしさのメカニズムの解明、おいしさの客観的評価手法の開発研究、自律神経に影響を与える食品、疲労感の発生機構の解明と抗疲労食品開発。 
日本栄養・食糧学会評議員、日本香辛料研究会会長、日本料理アカデミー理事。油脂のおいしさの研究で第13回安藤百福賞、エネルギー代謝と味覚・食欲に関する栄養学研究によって2009年日本栄養・食糧学会賞受賞。 
専門の学術論文の他に、著書に、「味覚と嗜好のサイエンス」(丸善)、「おいしさを科学する」(ちくま新書)、「人間は脳で食べている」(筑摩新書)、「コクと旨味の秘密」(新潮文庫) など。
 
 

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